2025.05.02

6月の結婚式が幸せとされる由来とは?
人気の結婚祝いやNGマナーもご紹介
ジューンブライドの疑問

「6月の花嫁」「6月の結婚」を意味するジューンブライド(June Bride)。6月に結婚式を挙げると一生幸せになれるという言い伝えですが、日本で6月といえば梅雨シーズン。雨の多い時期なのに、なぜこのような伝承が広まったのでしょうか?ジューンブライドの由来から、意外に見落としがちな結婚祝いのタブー、お返しのマナーまで、結婚式にまつわるさまざまな疑問を解説します。

ジューンブライドイメージ

1.ジューンブライドの起源・由来

ジューンブライドはヨーロッパを中心とした海外の国々で、古くから知られている伝承です。その由来にはさまざまなものがありますが、大きく分けて3つの説が有力視されています。

【ローマの女神「ユノ」を起源とする説】

ローマ神話の最高神ユピテルの妻で、結婚・出産・子育てを司る女神「ユノ(Juno)」がルーツになっているという説です。ユノは6月の英語名「ジューン(June)」の語源にもなっている女神で、6月を守護するとも言われています。このため、ユノにちなんだ6月に結婚すると幸せになれるという話が生まれたと考えられています。

【ヨーロッパでは最も過ごしやすい季節だった説】

日本の6月は梅雨時ですが、ジューンブライドの本場ヨーロッパでは、6月が年間で最も過ごしやすいシーズンとされています。平均気温20度前後で雨も少なく、ウェディングドレスを着る花嫁にとってうれしい気候条件が揃っているのです。
また、欧米では6月に復活祭が行われるため、お祝いモードが高まっている中で結婚式を挙げる=幸せになれるというイメージが結びついたのかもしれません。

【結婚が解禁になるのが6月だった説】

現代の感覚では信じられないかもしれませんが、昔のヨーロッパでは農作業が忙しくなる3〜5月は結婚が禁止されていたそうです。このため、結婚が解禁される6月に挙式が集中するようになり、結果的にジューンブライドの言い伝えが誕生したのだとか。しかし、この説はいつの時代の話かはっきりとしたことがわかっておらず、真偽のほどは定かではありません。

ローマの女神ユノ像とその神殿
ローマの女神ユノ像とその神殿

2.日本にジューンブライドが広まった理由

日本の6月は雨の日が多く高温多湿で、あまり結婚式に向いている季節とは言えませんよね。その昔、6月に挙式を行う新婚夫婦の数は少なく、ホテルや結婚式場は閑散としていたそうです。そこで、梅雨時に低迷する売り上げを何とかしようと考えた宿泊・旅行業界が「6月の花嫁は幸せになれる」と宣伝したのが、日本におけるジューンブライドの起源になったとされています。
このような経緯で、1960年代後半から日本国内で始まった「ジューンブライド」ですが、当時は式場の空調システムが十分に整備されていなかったこともあり、すぐには効果が出なかったようです。その後、全国の式場で空調設備が整い、屋内演出も充実するにつれて、ジューンブライドは徐々に世の中に浸透していきました。
現在も結婚式が集中するのは気候の良い春と秋と言われていますが、2024年の月別婚姻数は4月と6月がほぼ同程度。ジューンブライド効果のおかげか、6月も健闘しています。

3.6月って本当に雨が多いの?

6月は確かに雨が多い季節ですが、1年で最も降水量が多いというわけではありません。たとえば過去10年間(2014〜2024年)の東京で、1番降水量が多かったのは9月。次いで2番目が10月、3番目が6月という結果でした。最近は夏から秋にかけての季節の変わり目に、大きな台風や豪雨が起きやすいことも関係しているかもしれませんね。

※出典:気象庁ホームページ「東京(東京都) 降水量の月合計値(mm)」
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/monthly_s3.php?prec_no=44&block_no=47662&year=&month=&day=&view=p5

6月のイメージ アジサイとかえる

4.幸せを呼ぶ結婚のジンクス「サムシングフォー」

みなさんは「サムシングフォー(4つの何か)」という言葉を聞いたことがありますか?ヨーロッパでは200年以上も前から続く伝統的な習慣で、花嫁が結婚式で身につけると幸せになれるという4つのアイテムを指します。サムシングフォーの由来には諸説ありますが、イギリスの伝承童謡「マザーグース」の一節がルーツとも言われています。
欧米では結婚式にまつわる定番のおまじないとして、現在もサムシングフォーを使った演出がよく登場します。近年、日本の結婚式にも取り入れられるようになったサムシングフォーについて、詳しく見ていきましょう。

Something Blueイメージ

【サムシング・オールド(Something old):何か古いもの】

指輪やネックレス、イヤリングなどのアクセサリー類を中心に、先祖から受け継いだ大切な宝物を身につける場合が多いようです。母や祖母が着ていたドレスをリメイクして、ウェディングドレスや小物を作るのも人気だとか。

【サムシング・ニュー(Something new):何か新しいもの】

結婚生活のスタートを祝って、希望の象徴となるような新しいアイテムを身につけます。下着やストッキング、ハンカチ、化粧品など、比較的入手しやすい価格で結婚式の間も身につけていられるものがおすすめです。

【サムシング・ボロード(Something borrowed):何か借りたもの】

すでに結婚して幸せな生活を送っている家族や友人から、何かひとつ品物を借りて身につけます。一説によると、ほかの花嫁が持っていたものを身につけることで、その人の幸運にあやかろうとする縁起担ぎの意味合いがあるのだとか。借りるものはハンカチやヘアアクセサリー、ジュエリーなどが多いそうです。

【サムシング・ブルー(Something blue):何か青いもの】

青は聖母マリアを象徴する色で、純潔や清らかさ、誠実な愛情を表します。欧米では、ウェディングドレスの下に青いガーターベルトを身につけるのが定番中の定番。日本でもサムシングブルーは特に人気が高く、指輪やイヤリング、ネックレスなどの小物にさりげなく青を取り入れる夫婦が多いようです。ハンカチに青い刺しゅうをあしらったり、ブライダルネイルに青いラインストーンをポイント使いしたりするのもおしゃれですね。

【6ペンス銀貨】

サムシングフォーのルーツとされるマザーグースの歌には続きがあり、最後は「そして靴の中には6ペンス銀貨を」という歌詞で締めくくられます。これは「花嫁の左足の靴の中に6ペンス銀貨を入れて、結婚式を挙げると幸せになれる」という意味。現在、6ペンス銀貨は貨幣として使われていませんが、欧米では主にレプリカや別の銀貨を代用することで受け継がれています。

5.結婚祝いに贈ってはいけないもの

結婚祝いには贈ってはいけないギフトがあります。たとえば、包丁やハサミのような刃物類は「縁が切れる」ことを連想させるので、お祝いには不向きとされています。また、ハンカチは漢字で「手巾(てぎれ)」と書くため、「手切れ」「別れ」をイメージさせるものとして避けられてきました。弔事に使われることが多い日本茶、「苦」「死」の語呂合わせを想起させる櫛、「燃える」につながるライター・灰皿類なども縁起が悪い品物とされています。最近はそれほど気にしない人も増えていますが、贈る相手の気持ちを損ねてしまうおそれがあるものは、あえて選ばない方が無難です。ただし、これらの品を親しい友人からリクエストされた場合は贈っても差し支えないでしょう。

結婚祝いを贈る際は、個数にも注意しなければなりません。末広がりでおめでたいとされる8以外の偶数、とりわけ「死」を想起させる4個入りのギフトは避けるのがマナーです。しかし、2個(ペア)・10個・12個(1ダース)といったキリの良い数字は例外的に問題ありません。また、奇数でも9は「苦」に通じるため、避けた方がベターです。

6.結婚式で使ってはいけない「忌み言葉」「重ね言葉」

結婚式のスピーチや謝辞、祝電には、使用するのを避けた方が良い言葉があるって知っていましたか?縁起の悪い言葉やNGワードをうっかり使って、お祝いムードがしらけてしまわないように気をつけましょう。

【忌み言葉】

忌み言葉とは、結婚式の場にふさわしくない「別れ」「死」「終わり」などの不幸を連想させる言葉です。

別れる、離れる、去る、消える、途絶える、短い、冷める、飽きる、嫌う、切る、捨てる、返す、帰る、戻る、失う、断る、逃げる、ほどける、ほころびる、落ちる、負ける、忘れる、散る、枯れる、痛い、悪い、泣く、終わる、滅びる、亡くなる、忙しい(「亡」という字が含まれる言葉)

【重ね言葉】

重ね言葉とは、同じワードが繰り返される言葉。普段の会話で使う分にはOKですが、結婚式では「繰り返し=再婚」を想起させるため、タブー視されています。

しばしば、たびたび、たまたま、次々、時々、くれぐれも、かえすがえす、重ね重ね

【状況によっては使える重ね言葉】

前後の文脈から、ポジティブな印象につながる「重ね言葉」はどうでしょうか。たとえば「2人のこれからの“日々”が“ますます”豊かになりますように」「素敵な思い出を“どんどん”積み重ねていってください」という風に、幸せの広がりや発展を表すニュアンスであれば使っても大丈夫です。単語だけに注目せず、文章全体の意味を考えて判断しましょう。

どんどん、だんだん、ますます、いよいよ、みるみる、日々

7.結婚祝いのお返し「結婚内祝い」のマナーと相場

【内祝いを贈るタイミング】

結婚式に出席できなかった人からお祝いをもらったら、お礼にお返しを贈るのが一般的です。このお返しの品を「結婚内祝い」と言います。結婚内祝いは挙式終了後、1ヶ月以内に贈るのがマナーです。結婚式を行わずに入籍だけする場合も同様です。お祝いを入籍前にもらったら入籍後に、入籍後にもらったらその後1ヶ月以内にお返ししましょう。
とはいえ、お祝いを受け取ってから内祝いを準備するまでに少々時間がかかってしまうこともありますよね。そんな時は、まずお礼だけでも先に伝えておくことが大切です。お祝いをもらってから3日以内には、手紙で感謝の気持ちを告げておきましょう。親しい友人の場合は、取り急ぎの電話やメールでも構いません。

【気になる金額の目安】

結婚内祝いはお金ではなく、品物でお返しするのが基本です。あまり高価な内祝いはかえって相手を恐縮させてしまうのでご注意を。受け取ったお祝いの金額に対し、半額(半返し)から3分の1を目安にギフトを選びましょう。
会社の同僚や友だちから連名でお祝いをもらった場合は、まとめて1つのお返しを贈るか、1人ずつにお返しを贈る2つのパターンがあります。もらったお祝いの金額を連名の人数で割った時、1人あたり2,000〜3,000円程度になるようなら、1人ずつにお返しを贈りましょう。もし金額が低い場合は、まとめて1つのお返しにしてもOKです。

【相手に喜ばれるギフト選び】

結婚内祝いを贈る際は、相手の年代や好み、ライフスタイルなどを考慮してギフトを選ぶことが重要です。近年は、相手が好きな商品を選べるカタログやギフト券など、内祝いの世界も多様化が進んでいます。
「内祝いに食品や消耗品などの“消え物”を贈るのはNG」という考え方もありますが、現在では実用的な消え物ギフトの方がかえって喜ばれることも多いようです。たとえば目上の人には、ブランド肉や米、お菓子といった高級感のあるものが、気の置けない友人や同僚には、日常使いにも活躍するおしゃれなハンドソープ、ボディクリームなどの日用品が人気。普段、自分では買わないお取り寄せ品や特別感のあるアイテムはもらってうれしいものです。相手の気持ちに寄り添った贈り物で、喜びをお裾分けしましょう!

《出典元・参考文献》

Oggi「結婚祝いのプレゼントの相場について【女性100人に聞いた】失敗しないおすすめプレゼントも」
https://oggi.jp/6967899

「結婚祝い贈るなら何がベスト? 喜ばれるお祝いと正直困ってしまうお祝いが判明」
https://oggi.jp/6867117

FNNプライムオンライン「【220人にアンケート】もらって嬉しかった結婚祝いとは?贈り物の内容や嬉しかった理由、もらったタイミングなどを調査しました!」
https://www.fnn.jp/articles/-/700930

東京YMCA国際ホテル専門学校「サムシングフォーとは?幸せを呼ぶ結婚式のジンクスについて解説します」
https://hotel.ymsch.jp/column/cat1/something4.html

All About「サムシングフォーや6ペンスコイン、結婚式の言い伝え」
https://allabout.co.jp/gm/gc/221089/

BUSINESS INSIDER「Here’s the real meaning behind the ‘something old, something new’ wedding rhyme」
https://www.businessinsider.com/something-old-new-meaning-borrowed-blue-2017-3

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