2026.05.30

タンパク質・ミネラル豊富で低カロリー!沖縄の健康長寿食「島豆腐」「ゆし豆腐」「ジーマーミ豆腐」

沖縄といえばグルメの宝庫。チャンプルーやソーキそば、にんじんしりしり、タコライスなど、独自色あふれる郷土料理は全国的にも人気があります。そんな沖縄料理に欠かせないのが、「島豆腐」「ゆし豆腐」「ジーマーミ豆腐」といった沖縄豆腐。なかでもゴーヤーチャンプルーなどに使われる島豆腐は、沖縄豆腐の代表格とも呼べる存在です。一般的な豆腐に比べてずっしりと重く、しっかりとした硬さのある島豆腐は、タンパク質やミネラルがたっぷり!低カロリーで腹持ちの良いヘルシー食材としても注目されています。今回は島豆腐を中心に、沖縄豆腐の種類や栄養、独特の製法、美味しい食べ方などについてご紹介します。

島豆腐イメージ

1.島豆腐ってどんな食べ物?|ずっしりと重く、硬く、食べごたえ抜群!
型くずれしにくいからチャンプルーなどの料理に使いやすい

島豆腐

沖縄でつくられる島豆腐の平均的な重さは、1丁あたり800g〜1kgほど。本土の木綿豆腐や絹ごし豆腐に比べて約3倍もの重さがあります。また、むっちりとした弾力のある硬さも島豆腐ならではの特徴です。落としても型くずれしないほど丈夫なので、沖縄県内ではチャンプルーのような炒め物をはじめ、煮物や汁物、揚げ物など、さまざまな料理に使われています。

ゴーヤーチャンプルー

2.島豆腐の作り方|独特の重さと硬さ、濃厚な旨みの秘密は「生搾り製法」にあり!

一般的な木綿豆腐はすりつぶした大豆を煮てから、豆乳とおからに分離する「煮搾り製法」が主流です。これに対し、伝統的な島豆腐はすりつぶした大豆を豆乳とおからに分けてから地釜で加熱し、海水やにがり、塩などを入れて固める「生搾り製法」を採用しています。昔ながらの生搾り製法でつくられた島豆腐は、型に入れて重石をした後、水気をしっかり抜いて固めているため、どっしりと重く硬く仕上がります。現在、沖縄県内では「生搾り製法」と「煮搾り製法」による豆腐製造が半々くらいの割合になっているようです。

3.島豆腐の味と栄養|大豆の濃厚な旨みたっぷり!タンパク質・ミネラル・イソフラボンが豊富で、筋トレやダイエット中の方にもおすすめ

大豆イメージ

大豆本来の濃厚なコクがぎゅっと凝縮された島豆腐。そのタンパク質は、一般的な木綿豆腐の約1.3倍もあるとされています。これは豆乳とおからを分離した後に加熱する生搾り製法で、熱に弱いタンパク質が失われずに多く残るためです。島豆腐は筋トレやダイエット中など、ヘルシーにタンパク質が摂りたい時にぴったりな食材と言えます。天然の海水や塩を使って作られた島豆腐は、カルシウムやカリウム、ナトリウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛などのミネラルも豊富。ほんのり塩気の効いた独特の味わいは、そのまま食べても料理に使っても主役級の美味しさです。沖縄県の研究によれば、島豆腐は通常の木綿豆腐に比べてイソフラボン総量も多いのだとか。旨みも栄養もたっぷり詰まった、滋味豊かなソウルフードなのです。

※出典:沖縄県 平成21年度 沖縄県工業技術センター研究報告 第12号
「製造条件が島豆腐の物理・科学的特性および食味に与える影響」

〈島豆腐と木綿豆腐の栄養成分比較表〉

 タンパク質ナトリウムカリウムカルシウムマグネシウムリン亜鉛
島豆腐9.1g170mg180mg120mg66mg130mg1.7mg1mg
木綿豆腐 7g9mg110mg93mg57mg88mg1.5mg0.6mg

4.島豆腐の販売方法|沖縄独自の食文化を受け継ぎ、「あちこーこー(熱々)」の状態で販売している

島豆腐は流通方法も実にユニークです。本土の豆腐は店頭で冷たい水にさらして販売されますが、沖縄の島豆腐はビニール袋の口を開けた「あちこーこー(熱々)」の状態で売られるのが定番。このため、島豆腐は別名「あちこーこー豆腐」とも呼ばれています。沖縄ではもともと、各家庭で作った熱々の豆腐を食べる習慣があったそうです。しかし、戦後の1972年(昭和47年)に本土復帰すると、食品衛生法によって豆腐の水さらし販売が義務づけられるように。沖縄の人々はふるさとの食文化を守るべく国に働きかけ、1974年(昭和49年)に特例として熱々での販売が認められました。2021年(令和3年)からは食品衛生管理の国際基準「HACCP(ハサップ)」も義務化され、より厳しい温度管理のもと、「あちこーこー」島豆腐の文化は継承されています。

5.ジーマーミ豆腐の味・栄養・作り方・食べ方|ピーナッツの甘さとなめらかな口どけ 美容にうれしい高タンパク料理

ジーマーミ豆腐

「ジーマーミ(地面豆)」とは、沖縄方言でピーナッツ(落花生)のこと。地元では島豆腐と並ぶ郷土料理として、古くから多くの人に愛されています。ジーマーミ豆腐は名前の通り、ピーナッツの絞り汁に水で溶いた芋くず(さつまいもデンプン)を加え、火にかけて練り上げたゴマ豆腐のような料理。まろやかで濃厚な甘みともっちりなめらかな食感が特長です。昔はピーナッツが貴重だったため、結婚式や法事などの特別な日に食べられていたというジーマーミ豆腐。近年は沖縄の飲食店で、おつまみやデザートとしても 人気を呼んでいます。沖縄では甘じょっぱいだし醤油におろし生姜をかけたり、片栗粉をまぶした揚げ出し風にするのがポピュラーですが、プリンやババロアのようなスイーツ感覚で食べるのもおすすめです。ジーマーミ豆腐は島豆腐と同じく、植物性タンパク質が豊富。抗酸化作用で知られるビタミンEをはじめ、良質な不飽和脂肪酸のリノール酸、美容や元気をサポートするビオチン、ナイアシン、マグネシウムなども摂取できます。

6.ゆし豆腐の味・栄養・作り方・食べ方|ふわとろクリーミーな食感が優しい伝統食材 沖縄そばやサラダの具材にも活躍

ゆし豆腐

島豆腐を作る過程で、豆乳に海水やにがりなどを入れて固まり始めた、型に入れる前のふわふわとした豆腐を「ゆし豆腐」と言います。いわゆる「おぼろ豆腐」よりも柔らかく、つるんとしたのどごしがクセになる沖縄の伝統食材です。ほんのり塩気があるので、そのまま食べても美味しいですが、かつおだしをベースに塩や醤油で味を整え、刻みネギを添えて食べるのが沖縄スタイル。鍋やスープなどの汁物はもちろん、沖縄そばにゆし豆腐をトッピングした「ゆし豆腐そば」やサラダの具材としても活用されています。大豆タンパクやイソフラボンを豊富に含み、低カロリーで消化に優しいゆし豆腐。大豆の上品な甘みと旨み、とろけるような口あたりは二日酔いの朝にもぴったりです。ホッと心和む素朴な風味は、飲みすぎで疲れた体を穏やかにいたわってくれます。

7.おうちで作れる沖縄料理|島豆腐・ゆし豆腐を使った簡単お役立ちレシピ

ゴーヤの苦味と島豆腐の濃厚さが相性抜群!ゴーヤーチャンプルー

くずれにくい島豆腐は炒め物にぴったり。水切りの必要がないため、外はカリッと、中はふわふわの島豆腐ステーキも簡単にできますが、ここではゴーヤーチャンプルーのレシピをご紹介します。

島豆腐を使ったゴーヤーチャンプルー

【材料(2人分)】

島豆腐 200g
・ ゴーヤ 1/2本
・ 玉ねぎ(薄切り) 1/2個
・ 卵 1個
・ 豚バラ肉(またはランチョンミート) 80g
・ 塩 小さじ1
・ コショウ 少々
・ 醤油 小さじ1
・ かつお節 小さじ1(仕上げ用)
・ サラダ油 大さじ1

【作り方】

  1. ① 下ごしらえ
    ・ゴーヤは縦半分に切ってスプーンでワタを取る。薄切りにして塩もみし、5分置いたら水洗いして、水気を切る。
    ・豚肉は3cm幅に切り、塩コショウをまぶす。
    ・卵を溶きほぐす。
  2. ② 島豆腐
    フライパンに大さじ1のサラダ油を熱し、島豆腐を大きめにくずしながら加え、両面に焼き目をつけるように炒め、いったん取り出す。
  3. ③ 炒める
    豚肉 → 玉ねぎ → ゴーヤの順にフライパンに入れ、塩コショウを加えて炒め、フタをして2分ほど蒸し焼きにする。
  4. ④ 島豆腐を戻す
    ②で炒めた島豆腐を戻し入れ、溶き卵、醤油をまわし入れ、全体をふんわりとまとめる。
  5. ⑤ 仕上げ
    器に盛り、かつお節をのせたら完成。

沖縄県民のソウルフード!ふわふわ豆腐汁

沖縄の朝食や食堂でおなじみ、ほっこり胃にやさしいソウルフードです。
かつおや豚肉などのシンプルなだしに、ほんのり塩味の効いた豆腐をそのまま入れ、ネギや生姜を添えるのが定番です。

ゆし豆腐調理例

【材料(2人分)】

  • ゆし豆腐 300~350g
  • ・ だし汁 400ml
  • ・ 醤油 小さじ1
  • ・ 塩 小さじ1
  • ・ 小ネギ 適量
  • ・ かつお節 お好みで

【作り方】

  1. ① 鍋にだし汁を入れて、中火で温める。
  2. ② ゆし豆腐を大きめにすくって、そっと鍋に入れる。
  3. ③ 淡口醤油と塩で味を調える。
  4. ④ 沸騰させないように弱火で2~3分温める。
  5. ⑤ 器に盛り、小ネギとかつお節をのせたら完成。
  6. ※写真は海苔の佃煮を少量入れています。

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《出典元・参考文献》

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