2022.10.01

コンポート、ジャム、コンフィチュールって何が違うの?

1.「コンポート」とは

 美味しそうなデザートとはどのようなものを想像されますか?料理を見ただけで、素材そのものが良く美味しいのがわかる人は少ないと思います。しかし、料理の見た目がきれいなものであれば、美味しそうと感じる人が多いのではないでしょうか。
今回は、見た目も良く素材本来の美味しさまでも残した「コンポート」についてご紹介いたします!

Compoteとはフランス語で“煮る”という幅広い意味があります。フランス料理でコンポートとは、お肉をワインで煮ることを表し、煮る時間や仕上がりの形などに決まりはありません。しかしお菓子の世界のコンポートには、煮た後の仕上がりの形に決まりがあります。

コンポートとは、素材とするフルーツを水や白ワイン、砂糖やシロップなどで形を崩さずに煮たお菓子を指します。フルーツがシロップにゴロゴロと浸っているイメージを持っていただけたら、わかりやすいのではないでしょうか。つまりお菓子の世界のコンポートは、フルーツを長い時間煮詰めるのではなく、仕上がりの形を残すことが大事です。また、形だけでなく素材の風味も残すことも、コンポートのポイントです。砂糖やシロップなど甘みを加えすぎてしまうと素材の風味が失われてしまいますので、コンポートは甘さをあまり加えません。

コンポートはフルーツの本来の味を楽しめるので、瓶に入れて高級感のあるギフト商品として人気があります。また、アイスやプリンなど、他のお菓子と一緒に添えて食べることがオススメです。
お菓子とフルーツを添えるとさらにきれいな仕上がりになり、見た目から「美味しそう!」と感じていただけるのではないでしょうか。

2.「ジャム」とは

次は、コンポートと同じようにフルーツを煮て出来上がる「ジャム」は、コンポートと何が違うのかをご説明します。

ジャムは英語の表記jamで「ぎっしり詰め込む」・「押しつぶす」という言葉から生まれました。日本農林規格では、ジャムは以下のように定義されています。

日本農林規格「ジャム類の定義」
① 果実等を砂糖類、糖アルコール又は蜂蜜とともにゼリー化するようになるまで加熱したもの
② 糖度40%以上のもの

ジャムのポイントは、「ゼリー化」と「糖度」です。素材がフルーツならゼリー化するまで煮詰めるため、フルーツの元の形は残りません。また、フルーツを砂糖類などと煮詰める調理過程で、糖度が40%以上になるように水分を蒸発させるので、ジャムは保存食に適しています。

 ジャムとコンポートの違いの一つは仕上がりの形状です。ジャムはゼリー化するため素材の形は残りませんが、コンポートは形を残します。また、ジャムは保存食に適しますが、コンポートは加える砂糖が少ないため長期保存には適さないところも違ってきます。

3.「コンフィチュール」とは

「コンフィチュール」という言葉はご存知でしょうか。コンフィチュールはフランス語なのですが英語でいう「ジャム」に近い意味を持ち、一般的に同じものとして使われます。

コンフィチュールの語源は、「肉や魚などの食材を砂糖や酢、油などに漬けたり浸したりすることで食材を保存する」という意味の、フランス語 confit からきています。コンフィチュールは、素材とするフルーツをシロップや砂糖、香辛料などと煮て、語源の意味にもあるように保存に適した食べ物のことをいいます。形状に決まりはありませんが、フルーツ本来の形が残っているものが多いです。

コンフィチュールとジャムの違いは、言葉の成り立ちの意味を考えると分かりやすいです。ジャムの語源は先ほど説明したように、「ぎっしり詰め込む」という意味のjamから生まれているので、保存するためのconfitから生まれたコンフィチュールとは始まりが違うものになります。また形状についてジャムはゼリー化しているもののみなので、フルーツの形を残すことが多いコンフィチュールと、区別できるのではないでしょうか。

また最近のコンフィチュールは、ナッツやスパイスなど他の食材を入れることが多く、見た目からおしゃれにアレンジをしたものも増えてきているそうです。アレンジの種類として、甘みにハーブを加えて多彩な風味を実現したり、季節の花びらを入れて色鮮やかさを演出したり、加える材料を無添加にこだわったりとコンフィチュールは幅広く存在しています。フルーツに何か刺激が欲しいという方は、さまざまなコンフィチュールを試して楽しんでみてください!

4.苺をコンポートにした「あまおうカタラーナ」

「コンポート」・「ジャム」・「コンフィチュール」をご説明しましたが、次に素材の形と味を残した「コンポート」に関する商品についてご紹介いたします。

西通りプリンで製造・販売している人気商品、「あまおうカタラーナ」にはコンポートにした苺を使用しています。下記の写真が「あまおうカタラーナ」です。

カスタードプリンをベースに作った冷凍デザートの「カタラーナ」に、コンポートにした福岡県産ブランドのあまおう苺をゴロゴロと乗せています。あかい・まるい・おおきい・うまいの頭文字をとってネーミングされたあまおう苺は、甘みと酸味のバランスがとれていて、濃厚な味が特長の苺です。そんなあまおう苺の風味や食感が残るようにコンポートにしました。写真のように見た目もきれいに仕上がります。見た目から美味しそうと感じてていただけるデザートです!

ここで、「カタラーナとは?」「あまおう苺の下は何?」と思われた方に、カタラーナについて簡単に説明します。カタラーナとは、スペイン カタルーニャ地方から伝わった伝統的なデザートで、クレームブリュレの原型ともいわれています。アイスとプリンの中間であるといえば、よりイメージしやすいかと思います。今ではスペインのみならず、ヨーロッパ全土で愛されるスイーツになりました。カスタードクリームをベースにしたプリンのようなスイーツで、表面の砂糖をバーナーで焦がして仕上げます。また、カタルーニャ地方では、カタラーナの素材にアイスクリームを混ぜ、表面をバーナーで焦がして冷凍したカタラーナもあるようです。

西通りプリンのカタラーナは、プリン生地を活かしながらフルーツやナッツをふんだんに使い「ちょっぴり贅沢なオリジナルスイーツ」として誕生しました。また、半解凍で食べると程よい冷たさと滑らかな食感でお召し上がりいただけます。先ほどコンポートは長期保存には適さないと説明しましたが、西通りプリンのカタラーナは冷凍でのお届けなので、長期保存が可能です!
現在販売されているカタラーナをご紹介いたします。「あまおうカタラーナ」の他にナッツがたっぷり入ったチョコレート味、4種類のミックスベリー味、秋冬限定商品で、キャラメルマキアートカタラーナ(下記2枚目写真参考)などがあります。季節によって、他のフレーバーが発売されることもあり、どれもあまおうカタラーナに負けず劣らず美味しいので、ぜひチェックしてみてください。

5.まとめ

美味しいデザートを見た目から楽しんでいただき、素材本来の味も感じられる「コンポート」についておわかりいただけましたでしょうか。また、コンポートとジャム、コンフィチュールは、似ているようでそれぞれ違いがあります。3つの違いを知るために、実際に食べて感じてみることをオススメします。そしてコンポートに興味を持たれたら、あわせて弊社の商品「あまおうカタラーナ」もこの機会にご賞味くださいませ!

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