牡蠣が「海のミルク」と呼ばれるのには、2つの理由があります。

1. 1つ目は、その見た目です。牡蠣の貝殻は茶色や黒色などの落ち着いた色合いですが、中身はミルクのように乳白色をしています。
2. 2つ目は、栄養バランスの良さです。牡蠣はミルクのようにさまざまな栄養素をバランスよく含んでおり、さらにミルクと比べても亜鉛や鉄、ビタミンB12を豊富に含んでいます。
3. ちなみに、「海のミルク」と呼ばれるのは主に真牡蠣で、岩牡蠣はその濃厚な味わいから「海のチーズ」とも呼ばれます。

牡蠣は栄養バランスに優れた食品で、特に亜鉛や鉄、ビタミンB12を豊富に含んでいます。中でも亜鉛の含有量は全食品の中でもトップクラスで、食事からしか摂取できない必須アミノ酸をはじめ、多くの種類のアミノ酸を含んでいます。

また、牡蠣に含まれるタウリンには肝機能を高め、中性脂肪を減らす効果があるとされています。さらに、脳や筋肉のエネルギー源となるグリコーゲンは、旬の時期になると一気に含有量が増加することが知られています。

牡蠣に添えられることの多いレモンには、味わいを引き立てるだけでなく、栄養面でも重要な役割があります。牡蠣に豊富に含まれる鉄分は、体内での吸収率が15～30%と低いのですが、レモンに含まれるビタミンCと一緒に摂取することで、その吸収率を大幅に高めることができます。